2022年にEOS 5D Mark3 を中古で購入するのが適したユーザー

EOS 5D Mark3に適したユーザー

約10年前に発売されたEOS 5D Mark3。

最新の5Dシリース「EOS 5D Mark4」や、ミラーレス一眼にはスペックは劣るものの、現在の中古価格などを考えると、非常にコスパの良い商品で購入をお考えの方も沢山おられるのではないでしょうか?

この記事を読むと、EOS 5D Mark3の現在の立ち位置が分かり、どのような方が購入に適しているのか整理したいと思います。

というのも、最近私もEOS 5D Mark3を手に入れました。

確かに、カメラの技術もミラーレス一眼の技術向上により、これからはミラーレス一眼に置き換わっていくでしょう。

では、すぐにEOS 5D Mark3やデジタル一眼レフは使い物にならない?

そんなことはないでしょう。

結果から言うと、カメラとしての基本性能はEOS 5D Mark3でも十分すぎるくらいの性能を持っています。

様々な技術向上は、さらに撮影のしやすさ、ミスしそうな撮影状況を補完してくれるものだと捉えています。

つまり、その技術は自身の撮影スキルを上げていき、経験を積むことで、ある程度埋められるということです。

それで埋められないものが見えてくれば、それは成長した証になるのではないでしょうか。

ということで、早速EOS 5D Mark3のスペックがどんなものか見ていきましょう。

カメラ市場でのEOS 5D Mark3のスペックバランス

以下の項目を、現在のミラーレス一眼と比較しながら、どのような視点で捉えればいいのか整理したいと思います。

カメラによってそれぞれ得手不得手あるものですが、中古カメラを購入する際に比較すべきポイントに絞りました。

これは、デジタル技術が目まぐるしく進化する中で、短いスパンで進化しているポイントでもあるからです。

現在最高の機能が欲しいのであれば、最新機種を購入すれば問題ありません。

ただ、使い方次第で十分なスペックを持った中古機種もあります。

EOS 5D Mark3もその一つです。

解像度

EOS 5D Mark3の解像度は約2230万画素。

これを十分と思うか、少ないと思うか。

以下がCanon機の画素数です。

EOS 5D Mark4:約3040万画素

EOS RP:約2620万画素

EOS R:約3030万画素

EOS R6:最大約2010万画素

EOS R5:最大約4500万画素

昔からカメラの最初に気にするスペックとして、画素数がありました。

結論からいうと、大きな広告看板や大きくトリミングする可能性がある場合以外は、高解像度は必要ないと思います。

EOS 5D Mark3のレベルがあれば十分です。

画素数が高いと逆に以下のようなデメリットがあります。

①ISO感度を上げた場合に、ノイズがのりやすい

②1枚あたりのデータ容量が大きい(ストレージが圧迫される)

③連写性能が落ちる(②のデータ容量が大きいので、転送に時間がかかる)

なので、画素数だけでは一概にカメラ性能をうたうことはできません。

逆にEOS 5D Mark3は使い勝手がいい位かもしれません。

連写性能

公式サイトでは、以下の記載です。

高速連続撮影: 最高約6コマ/秒

低速連続撮影: 最高約3コマ/秒

静音連続撮影: 最高約3コマ/秒

ミラーレス一眼は、電子シャッターで最高約20コマ/秒(EOS R6、R5)のものもあります。

メカシャッターでもR5では最高約8.0コマ/秒(電子先幕設定時)。

連写性能は、よく撮影する被写体に左右されます。

カーレースや、航空ショー、様々なスポーツなど被写体が素早く動く場合、連写で撮影したいと思います。

そういった撮影を前提の場合は、最新機種を見てもいいかもしれません。

ただ、風景やポートレート、マクロ撮影などそれほど動かない被写体の場合、連写性能はあまり関係ありません。

私は連写をあまり必要としない被写体が多いので、正直連写性能は気にしたことがありません。

それよりも、シャッターを切って、モニターにプレビューが反映されるまでの時間の方が気になります。

それは、メモリーカードの読み込み速度とカメラボディの処理性能が関係します。

そちらの方が、撮影に影響するかもしれません。

メモリーカード

メモリーカードの話になったので、こちらもデジタル機器として、進歩が目覚ましい部分です。

EOS 5D Mark3では、ダブルカードスロットを採用しています。

CF(コンパクトフラッシュ)と、メモリーカードの2つです。

対応規格は以下のとおり。

メモリーカード:SDXC

CF:UDMA7

最新のUHS-Ⅱなどには対応していません。

ただ、それでも連写性能で挙げたプレビューまでの時間は、SanDiskのSDXCを使用していますが、気になることはありません。

逆に、UHS-Ⅱなど最新でない分、コスパはいいですね。

もう一つダブルカードスロットというメリットがあります。

メモリーカードが壊れることもあるので、仕事の場合、同時保存をしておくことで、一つが壊れても、もう一つで保存しておくことができます。

EOS RPなどはシングルカードスロットなので、仕事などで使用する場合は、ダブルカードスロットの方が安心です。

ただ、メモリーカードが壊れたことがまだないので、どこまで気をつけるかはおまかせします。

ポイントとしてはメモリーカードは、安すぎるものはやめておきましょう。

カメラの問題より、メモリーカードの方が問題の多い印象です。

コスパも考えると、以下のものでも十分だと思います。

ISO感度

以下が公式のスペックです。

シーンインテリジェントオート: ISO100〜12800自動設定

P, Tv, Av, M, B: ISOオート、ISO100〜25600任意設定(1/3、1段ステップ)、およびL(50)、H1(51200相当)、H2(102400相当)の感度拡張が可能

最近では、もっと高感度のものもあると思いますが、ISO感度の場合、気になるのはどのくらい上げるとノイズが気になってくるかということでしょう。

大体、ISO1600まででノイズの少ない撮影ができれば問題ないかなと個人的には思っています。

それ以上上げないと撮影できない環境は、iPhoneで撮影した方がキレイかも。。

それは言い過ぎかもしれませんが、体感上、EOS 5D Mark3では最大ISO6400まで使用できるかなという印象です。

本当にいい写真と撮りたいなら、シャッタースピードを上げたり、ストロボを使用したり、工夫次第です。

ここに課題を感じられるくらい、自分の撮影状況や特性がわかるのであれば、最新スペックを買いましょう!笑

フィルムカメラは、フィルムでISO感度が決まっているものですし、ISO感度はEOS 5D Mark3であれば、問題ないです。

ボディ内手ブレ補正

ミラーレス一眼では、ボディ内手ブレ補正機能がほぼ付いてきました。

EOS 5D Mark3にはありません。

しかし、ボディ内手ブレ補正は動画には大きく影響しますが、写真撮影にはあまり影響がないと考えます。

最近ボディ内手ブレ補正機能が付属していますが、それは動画機能をフォローする意味が大きいと思います。

(動画でボディ内手ブレ補正があるとジンバル的な反応をしてくれて、手持ちでもあるとないとでは大きく違います。)

昔から暗い場所は暗いです。

そんな場所でも、沢山のカメラマンが工夫して様々な写真を撮られています。

手軽な三脚や一脚を使用したり、ISO感度を調整したり、ストロボを使用したり、工夫次第では問題はないと感じます。

後、被写体ブレはボディ内手ブレ補正では補正不可能です。

その場合は、シャッタースピードを上げましょう。

暗いならISO感度を上げましょう。

つまり、ここはデメリットではないということを断言できます。

重量

重量は約860g(本体のみ)です。

比較としては、

EOS 5D Mark4:約800g(本体のみ)

EOS RP:約440g(本体のみ)

EOS R:約580g(本体のみ)

EOS R6:約598g(本体のみ)

EOS R5:約650g(本体のみ)

という感じ。

重量は、ボディも大きく関係しますが、使用するレンズも関係します。

EF 70-200 F2.8 L USMなんかレンズだけで1,310gです。

どのカメラに使用しても2kg弱になります。

逆にEF50mm F1.8 STMは約160gです。

EOS 5D Mark3でも約1kgです。

撮影スタイルにもよりますが、私はこだわって撮影したい場合や、仕事の場合、重さは考えません。

状況に応じたい場合は、気軽に撮影できる小型なカメラを用意するのも一つです。

私は、スナップ用(動画兼用)にFUJIFILM X-T3を常時持ち歩いています。

(もちろんX-T3も素晴らしいカメラですよ!スナップ以外にも仕事で急に撮影が必要な時に助けられています。)

EOS 5D Mark3を検討されている方には、あまり重さはデメリットではないかもしれませんね。

Wi-fi機能(テザー撮影)

Wi-fi機能はありません。

この時代に、Wi-fi機能はまだアマチュア向けという位置づけでした。

同時期のEOS 6Dには搭載されています。

mini USB端子がありますので、そちらからPC接続してテザー撮影することは可能です。

スタジオ撮影などでは問題ないでしょう。

ただ、スマホやタブレットに素早くJPEGを保存して撮って出しでいいからSNSにアップしようという使い方はできません。

最近の機種は、下位ランク機種でもほぼWi-fi機能があります。

Wi-fi機能が必須で中古をお探しであれば、EOS 6D系で探してみるとマッチングするかもしれません。

現在EOS 5D Mark3を購入するのに適したユーザー

ここまでは、カメラ自体のスペックバランスを考察しました。

では、実際に購入に適しているユーザーとは、どんな方々なのか。

ちょっとイメージして、できるだけ具体的に挙げてみたいと思います。

EOS 5D 、EOS 5D Mark2ユーザー

EOS 5D Mark3以前のカメラをお使いの方は、問題なく買い替えていただいてもいいでしょう。

ただ、5Dシリーズをお使いの方で、撮影スキルも積み上げてこられたのであれば、EOS 5D Mark4やR5などでもいいかもしれません。

APS-Cやマイクロフォーサーズなどのデジタル一眼レフユーザー

EOS-7Dや、EOS-90DなdのAPS-C機を使用している方や、他メーカーでマイクロフォーサーズ機、コンデジを使用している方で、ランクアップしてさらにカメラを楽しむのにはめちゃめちゃ楽しいと思います。

フルサイズでの解像感やボケ味など、違いは沢山感じるでしょう。

気をつけていただきたいのは、CanonのAPS-C機のユーザーで、EF-Sレンズを使用している方は、EOS 5D Mark3には使用できません。

EFレンズを持っていない方は購入する必要があります。

まずは、単焦点レンズ「EF-50mm F1.8 STM」辺りを購入するのもいいと思います。

重量も軽く、持ち出しやすく、F値も明るいため、ボケ味を楽しむことができます。

これから本気でカメラを始めてみたい学生さん、社会人

最短でプロ中のプロになりたい方は、最新機種を購入した方がいいかもしれません。

しかし、まだまだEOS 5D Mark3を使用されている現役プロカメラマンもおられます。

最初に言ったように、最新機種で撮影をフォローしてくれる機能に助けられるよりも、自分で考えながら、何が良くて何が悪かったのか、気づくためにはEOS 5D Mark3はいいと思います。

またEOS 5D Mark3はあくまでも5Dシリーズ。

カスタマイズ機能や、ボタン配置は5Dシリーズですので、それに慣れていることは、ここからカメラをステップアップした際にも、スムーズに移行できます。

フルサイズミラーレス一眼や、EOS 5D Mark4を持っているけどサブ機が欲しいハイアマチュア

すでにフルサイズ機をお持ちの方には、様々な選択肢があるので、一つの選択肢としていかがでしょう。

コスパとしては、いいですよね。

ミラーレス一眼でRFレンズに移行している方には、この選択肢はないと思いますが、EOS 5D Mark4を現役で使用している方などで、もう少しEFレンズでの運用を検討している方には、いいかもしれません。

修理サポートも2024年4月まであります。

もう少し運用するのもありかなと思いますよね。

おすすめしないユーザー

上記と逆説的になりますが、より専門的なスペックを必要とする場合、やはりEOS 5D Mark3ではまかなえない、もしくは明らかに新しい機種の方がいい場合があります。

そちらも少しユーザー別にご説明します。

動画も撮影したい

動画も写真も両方撮影したいという方には、オススメしません。

EOS 5D Mark3の発売した頃は、動画性能も売りだったと思いますが、動画については、正直最新機種であったり、ミラーレス一眼の機能がいいです。

動画であれば、ボディ内手ブレ補正も非常に活きてきます。

スナップ撮影をバンバンしたい

別に私は、必要に応じてスナップ撮影でも持ち出しています。

感覚的には、おまかせしますが、一応挙げておきます。

スナップ向けかというと、そうではないかな?と思うだけで、使用レンズによっては重量は1kg程度に収まりますし、使い方次第です。

ただ、ミラーレス一眼まで視野を広げるとスナップ用途の優先が高い場合、もっと軽くて取り回しやすい機種はあるのかなと思います。

専門的な状況で使用する趣味をお持ちの方

スペックの説明でもお話したように連写性能など、さらに機能アップしたカメラは発売されています。

一瞬を見逃してはいけない状況の多い方、スポーツや列車など、被写体が非常に早く動いている場合、連写性能は大きく関係するでしょう。

自身の撮影する被写体を検討してみてください。

ただ、そういった趣味に特化する場合くらいかと思います。

子供の運動会など、そういったレベルでは十分にEOS 5D Mark3は力を発揮してくれるでしょう。

まとめ

いかがでしたか。

古い機種ですので、オススメできない方にはオススメできないとしっかり書こうと思いましたが、あまりなかった印象です。

自分が現在使用してみて、さらに色々と調べている内に、EOS 5D Mark3のスペックであれば、撮影スキルを習得していくことで、非常に十分な撮影を楽しめるのだと思いました。

EOS 5D Mark3のレベルを検討している方には、ぜひカメラの機能と撮影方法を合わせて撮影の基本に立ち戻ってみると、気づくことが沢山あります。

また、今回は実際の撮影レビューをしていませんので、EOS 5D Mark3の撮影レビューや、撮影時でのポイントなど、まとめていければと思います。

カメラの購入は、たくさん選択肢がありますが、この記事にたどり着いてくれた方には、少しでも有益だと思っていただけたら幸いです。

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