パキポディウムやユーフォルビアなどの塊根植物を室内で育てる場合、植物育成LEDをどうするかはかなり悩むポイントだと思います。
特に迷いやすいのが、
パネル型とスポット型、どちらを選べばいいのか?
ということ。
私自身、最初はスポット型の植物育成LEDを使っていましたが、グラキリスをはじめとした実生苗が増えてきたことをきっかけに、現在はBRIM PANEL Aを2枚使用しています。
ただ、実際に使ってみると「パネル型があればスポット型はいらない」というわけでもありませんでした。
現在の約100×50cmの育成スペースでは、PANEL Aを2枚使っていても手前側まで十分に光を回しきれないため、スポット型LEDも併用しています。
実際に両方を使って感じているのは、
実生苗を複数育てる“育苗”にはパネル型。
強めの光を狙って当てたい植物や、観賞用として一鉢を見せながら育てるならスポット型。
という使い分けです。
この記事では、実際の育成環境をもとに、
- パネル型LEDとスポット型LEDの違い
- BRIM PANEL Aを2枚使って感じたこと
- 約100×50cmの育成スペースでの照射範囲
- BRIM PANEL Aの設置方法
- パネル型が向いている植物・環境
- スポット型が向いている植物・環境
- 現在の私なりの使い分け
について紹介します。
なお、この記事は「この方法が塊根植物育成の正解」というものではありません。
育てている植物や部屋の環境、ライトとの距離などによって条件は変わるため、実際に私が使って感じた一例として参考にしてください。
育苗はパネル型、強光・観賞ならスポット型が使いやすい
先に現在の結論から。
私の場合は、パネル型かスポット型のどちらか一方に統一するのではなく、用途によって両方を使い分ける形に落ち着いています。
大まかに分けると、こんな感じです。
| 育成方法・用途 | 個人的に使いやすいLED |
|---|---|
| 実生苗を複数まとめて育てる | パネル型 |
| 育苗スペースを作る | パネル型 |
| 同じ棚で多数の鉢を管理する | パネル型 |
| 1〜2鉢だけ育てる | スポット型 |
| アガベなど強めの光を狙って当てたい | スポット型 |
| 観賞株をインテリアとして飾る | スポット型 |
| 広い育成スペース | パネル型+スポット型 |
特に実生苗は小さな鉢が何個も並ぶため、一株ずつスポットライトを当てるより、上から面で照らせるパネル型の方が管理しやすいと感じています。
反対に、特定の株だけに強めの光を当てたい場合や、鉢に仕立てた植物をインテリアとして見せたい場合は、スポット型の方が使いやすいです。
現在の私の環境は、
BRIM PANEL A × 2枚
+
スポット型植物育成LED
という構成です。
現在はBRIM PANEL Aを2枚使用
現在メインで使っている植物育成LEDが、BRIM PANEL Aです。

1枚ではなく、現在は2枚使用しています。
育成している植物は、パキポディウムやユーフォルビアなどの実生株が中心です。
例えば、
- パキポディウム・グラキリス
- パキポディウム・マカイエンセ
- パキポディウム・エブレネウム
- パキポディウム・ブレビカウレ
- パキポディウム・エニグマチカム
- パキポディウム・ウィンゾリー
- ユーフォルビア・ギラウミニアナ
など、複数の実生苗を同じ育成スペースで管理しています。
こうした小さな苗をまとめて管理するようになったことで、以前使っていたスポット型だけでは光の当たり方に差が出ることが気になり、パネル型へ変更しました。
約100×50cmではPANEL Aを2枚使っても全体をカバーしきれなかった
現在の育成スペースは、おおよそ、
幅100cm × 奥行き50cm
です。

最初は、
「PANEL Aを2枚使えば、このくらいのスペースなら十分に照らせるのでは?」
と考えていました。
ところが実際に設置してみると、私の環境では奥行き50cmの手前側まで十分に光を回しきれないと感じました。
そのため現在は、
奥側〜中央
→ BRIM PANEL A 2枚
手前側
→ スポット型LED
という形で補っています。

ここは実際に設置してみないと分からなかった部分です。
植物育成LEDを選ぶときは、ライトそのものの性能だけでなく、
「何cm×何cmのスペースを照らしたいのか」
を先に考えた方がいいと思います。
特にパネル型の場合、「面で照らせる」というメリットはありますが、どこまでも均一に照らせるわけではありません。
育成棚の奥行きや植物の配置によっては、今回のように補助照明を追加した方が使いやすい場合もあります。
実生苗の育苗にはパネル型LEDが使いやすい
実際にスポット型とパネル型を使ってきて、特にパネル型が便利だと感じているのが育苗です。
複数の実生苗をまとめて照らしやすい
実生苗の場合、小さな鉢が複数並びます。
スポット型でも育てることはできますが、鉢が増えると、
「この株にはよく光が当たっている」
「この株は少し外側になっている」
という差が出やすくなります。
パネル型の場合は、上から比較的広い範囲へ光を当てられるため、小さな株をまとめて管理しやすくなりました。
特に、
10鉢、20鉢と実生苗が増えてくるほどパネル型のメリットを感じやすい
と思います。
鉢の位置を少し動かしても管理しやすい
水やりや植物の成長に合わせて、鉢の位置を変えることがあります。
スポット型の場合は光の中心から外れると、かなり当たり方が変わることがあります。
その点、パネル型は育成エリア全体を照らす形になるため、多少鉢を移動しても管理しやすいです。
もちろん場所によって光量差はありますが、育苗スペースとして考えると個人的にはかなり使いやすくなりました。
BRIM PANEL Aは植物から約20cm前後で使用
現在、BRIM PANEL Aと植物との距離はおおよそ20cm前後です。
ただし、すべての植物が正確に20cmというわけではありません。
鉢の高さや植物そのものの大きさが違うため、
高い株はLEDに近く、低い実生苗は少し離れる
という状態です。

点灯時間は約12時間。
REVEXのコンセントタイマーを使って自動でON・OFFするようにしています。
ここで注意したいのが、
「PANEL Aなら20cmが適正距離」という意味ではない
ことです。
植物の種類や株の状態、使用するLED、設置環境によって適した距離は変わります。
実際、グラキリスの実生では一度ほとんどの株が葉を落とした経験もあります。
その後、一株ずつ鉢分けし、PANEL Aを継続使用したところ、現在は7株中5株が再び葉を展開しています。
詳しい経過はこちらの記事にまとめています。
BRIM PANEL AはBIBILABスタンドに設置
現在BRIM PANEL Aを取り付けているのが、
BIBILAB(ビビラボ)ビザールプランツライトスタンド LPS-800-BK
です。

もともと使っていたテレビボードの上にLPS-800-BKを設置し、そこへPANEL Aを吊っています。
100均のマグネットフックを利用
PANEL Aを吊るすために使っているのが、100円ショップで購入したマグネットフックです。

スタンドにマグネットフックを取り付け、そこへPANEL Aを吊るしています。
この方法だとライトの位置を変更しやすく、2枚のPANEL Aを並べるときにも便利でした。
※マグネットフックを使った設置は、私が自分の環境で行っている方法です。使用する場合はフックの耐荷重や磁力、ライトの重量を確認し、落下しないよう十分注意してください。
高さ調整はPANEL Aではなくスタンド側で行う
BRIM PANEL Aには吊り下げ用のコードが付属していますが、コードが比較的長いため、私の場合はコード側で毎回高さを調整する使い方はしていません。
基本的には、
コード側はある程度固定
↓
LPS-800-BK側の高さを変更
という方法で植物との距離を調整しています。
植物が成長した場合も、スタンド側を上げれば育成スペース全体の距離をまとめて変更できます。
複数の実生苗を育てている自分の環境では、この方法の方が管理しやすく感じています。
スポット型LEDが使いやすい場面もある
パネル型を導入してから育苗はかなり管理しやすくなりました。
ただ、
「だったらスポット型はいらないのか?」
というと、そんなことはありません。
現在もスポット型LEDを併用しています。
アガベなど強い光を狙って当てたい場合
現在、アガベ・チタノタの白鯨なども育てています。
こうした植物に対して、特定の場所だけもう少し光を当てたい場合は、スポット型の方が使いやすいと感じています。
パネル型の場合は育成スペース全体へ光が広がります。
一方スポット型なら、
「この一株を狙って照らす」
という使い方ができます。
パネル全体の位置を変えるのではなく、必要な株だけ補助する目的でも便利です。
ただし、
「アガベなら必ずスポット型の方がいい」
という意味ではありません。
あくまで現在の私の育成環境では、強めの光を狙って当てたい植物にスポット型を使っています。
観賞用に仕立てた植物にもスポット型が使いやすい
もう一つスポット型が向いていると感じるのが、観賞用として植物を飾る場合です。
例えば、
お気に入りのグラキリス
+
お気に入りの鉢
+
スポット型LED
という組み合わせ。
植物をたくさん並べる育苗スペースとは違い、一株をインテリアとして見せる場合はスポット型の方が空間を作りやすいです。
ライトそのものも照明として見せやすく、
「育てる設備」ではなく「植物を見せる照明」
として使うことができます。
MONOCOTOMONOでは塊根植物を単に育てるだけでなく、鉢や空間を含めて楽しみたいので、この使い方はかなり気に入っています。
個人的にはパネル型+スポット型の併用が使いやすい
最初は、
パネル型とスポット型、どちらを選ぶべきなのか
と考えていました。
でも実際に両方使ってみると、どちらか一方に統一する必要はないと感じています。
現在の考え方としては、
育苗スペース
パネル型LED
複数の実生苗をまとめて管理。
パネル型だけでは不足する場所
スポット型LED
手前など光が足りないと感じる場所を補助。
強めの光を当てたい植物
スポット型LED
必要な株を狙って照射。
観賞用の植物
スポット型LED
インテリアとして見せながら育成。
という使い分けです。
現在の約100×50cmという育成スペースでも、結果的にPANEL A×2枚+スポット型という構成になりました。
「どちらが優れているか」というより、
それぞれ得意な使い方が違う
と考える方がしっくりきています。
これから育成棚を作るなら2段構成も面白そう
現在はテレビボード+BIBILABスタンドという環境ですが、今後育成環境を作り直すなら、メタルラックのような2段構成も面白いと思っています。
例えば、
上段|観賞スペース
お気に入りのグラキリスやアガベ
+
スポット型LED
+
BIBILABスタンド
植物を見せながら育てるスペース。
下段|育苗スペース
パキポディウムやユーフォルビアの実生苗
+
BRIM PANEL A
パネル型LEDを棚の下面へ直接設置して、複数の実生苗をまとめて管理。
という使い方です。
こうすれば、
「育てる場所」と「飾る場所」
を一つのラックの中で分けられます。
現在の育成環境を使い続けながら、今後植物がさらに増えてきたら試してみたい構成です。
パネル型LEDの側面に反射板を置くのも試してみたい
現在もう一つ気になっているのが、パネル型LEDから横方向へ逃げている光です。
育苗スペースの左右や背面に、
- 白い板
- 白いパネル
- 光を反射しやすい素材
などを置けば、もう少し効率よく光を利用できるのではないかと考えています。
ただし、これはまだ実際に試していません。
そのため、
「反射板を置けば必ず効果が上がる」
という話ではなく、今後実験してみたいことの一つです。
できれば今後PPFDなども測定し、
- パネル中央
- パネル端
- スポット補助部分
- 反射板あり/なし
でどの程度違いがあるのか比較してみたいと思っています。
実際に試したらこの記事にも追記します。
BRIM PANEL Aを実際に使って感じた良かったところ
ここまで使って感じているメリットをまとめます。
複数の実生苗をまとめて管理しやすい
個人的にはこれが一番大きなメリットです。
パキポディウムやユーフォルビアの実生苗が増えてくると、スポット型を一株ずつ調整するより、パネル型で育苗エリアを作った方が管理が楽になりました。
広い範囲へ光を当てやすい
スポット型と比較すると、一点を強く照らすというより、育成スペース全体へ光を回しやすいです。
複数株を並べる用途には相性が良いと感じています。
ライトスタンドと組み合わせやすい
現在はBIBILAB LPS-800-BKに取り付けています。
専用の育成ラックを用意しなくても、既存のテレビボードを育成スペースとして使えています。
育苗用LEDとして使いやすい
植物を一株ずつ見せる用途よりも、
「実生苗を育てるための設備」
として個人的にはかなり使いやすいです。
BRIM PANEL Aを使っていて気になるところ
もちろん、使っていて気になる部分もあります。
約100×50cmでは2枚でも全体をカバーできなかった
今回の環境で一番大きかったのがここです。
PANEL Aを2枚使用していますが、それでも手前側まで十分に光を回しきれず、現在はスポットLEDを追加しています。
育成スペースが広い場合は、
「何枚必要か」だけでなく「どう配置するか」
まで考える必要があります。
一鉢だけならパネル型である必要はない
グラキリス一株だけ。
アガベ一株だけ。
という場合なら、必ずしも大きなパネル型LEDを用意する必要はないと思います。
一株を狙って照らすならスポット型の方がシンプルです。
観賞用途ではスポット型の方が好み
これは性能とは少し違いますが、インテリアとして考えた場合です。
パネル型はどうしても「育成設備」という見た目になります。
一方スポット型なら、植物そのものを照明で演出できます。
私は、
育苗=パネル
観賞=スポット
くらいの感覚で使い分けています。
パネル型とスポット型、どちらを買えばいい?
最後に、現在の自分ならどちらを選ぶか整理してみます。
実生苗を複数育てたい
パネル型がおすすめ。
小さな鉢を複数並べて育苗する場合は、広い範囲へ光を当てやすいパネル型が使いやすいです。
塊根植物を1〜2株だけ室内で育てたい
スポット型でも十分。
特定の株を狙って照らせます。
アガベなど特定の植物へ強めの光を当てたい
スポット型を検討。
現在の私の環境でも補助光として使用しています。
育成棚を作りたい
パネル型。
棚下面へ設置するような使い方と相性が良いと思います。
観賞用として植物を飾りたい
スポット型。
インテリアとして植物を見せるならこちらが好みです。
育苗も観賞もしたい
パネル型+スポット型。
結果的に現在の私がこの構成です。
今回使用しているBRIM PANEL A
現在はBRIM PANEL Aを2枚使用しています。
実生苗が増えたことで導入しましたが、スポット型から変更して一番感じたのは、
「複数株をまとめて育てる環境を作りやすい」
ということでした。
一方で、約100×50cmという現在の育成スペースでは、2枚だけですべてをカバーできているわけではありません。
そのためスポット型LEDも組み合わせています。
まとめ|パネル型とスポット型は用途で使い分けるのが良かった
植物育成LEDを使い始めた頃は、
パネル型かスポット型、どちらかを選ばないといけない
と思っていました。
でも実際に両方を使ってみると、それぞれ得意な用途が違います。
現在の私の使い分けは、
パネル型
→ 実生苗・育苗・複数株の管理
スポット型
→ 強い光を狙って当てたい植物・補助照明・観賞株
です。
そして約100×50cmの現在の育成環境では、
BRIM PANEL A×2枚+スポット型LED
という構成に落ち着いています。
PANEL Aは複数の実生苗を管理するには使いやすい一方、2枚設置しても現在のスペースすべてを十分にカバーできなかったため、手前側をスポット型で補いました。
つまり、
パネル型だから万能でも、スポット型だから育苗に向かないというわけでもありません。
育てる植物の数、置くスペース、光を当てたい範囲、そして観賞目的なのか育苗目的なのかによって使い分けるのが一番だと感じています。
今後は反射パネルの追加やPPFDの測定なども試しながら、さらに使いやすい育成環境を探していきます。
環境を変更した場合は、この記事にも随時追記していきます。
